金剛禅総本山少林寺は、少林寺拳法による身心一如の修行をもとに「自己確立」「自他共楽」の道を究め、日々の暮らしに生かすという独自の宗風をもつ禅宗の寺院です。金剛禅は、人間が宇宙の大いなるはたらきを宿す“可能性の種子”であることを信じ、その可能性を開花させながら、お互いを尊重し合い、手を取り合って平和で豊かな社会を実現していこうと説いています。日本各地のおよそ2,000の道院では、子どもから高齢者まで、世代を超えて楽しく修行にいそしんでいます。
少林寺拳法の教えは、とりもなおさず少林寺拳法創始者宗道臣の教えですが、その宗道臣の教えの根本は、仏陀釈尊の正しい教えと、これを正しく継承した菩提達磨の行法を現代に生かすことにあります。 即ち、金剛禅とは死後の安楽や現世利益を説くのではなく、生きている人間が、少林寺拳法の修行を通して、まず己をよりどころとするに足る自己を確立し、そして他のために役立つ人間になろうという、身心一如・自他共楽の新しい道なのです。 なお、金剛禅という名称は、仏教の守護神とされる仁王尊の神名に因んで、阿吽・陰陽二体の金剛神が象徴する無限・無量の宇宙の大調和をイメージして宗道臣が名付けたものです。