東京都における少林寺拳法の活動は、1956年4月、高松市の玉藻道院長(当時)で、県職員でもあった故内山滋が「東京を拠点にして広く関東一円に少林寺拳法を普及したい」という開祖の意向を受け、東京に骨を埋めるつもりで、家族を連れ、香川県東京事務所に転任したことから始まった。
たまたま香川県育英会東京学生寮寮監の仕事に携わったことから、つぎつぎに上京してくる香川県出身の学生拳士を指導するかたわら、翌年の5月には東京道院を設立。麻布十番の拳士宅や渋谷区田毎町の都バス車庫場にあった柔道場など転々としながら、関東における最初の道院を築き上げた。
1964年春関東地区連合会が発足し、理事長には故内山滋、副理事長には久保博(現東京目黒支部長)が就いた。この連合会は、少林寺拳法の中央における渉外部門的な役割も担っていった。
秋には連合会主催の合同練習会が開催され、これは1965年9月に設立される関東武専(当時)にそのまま引き継がれた。
連合会としては、1966年3月第一回関東大会を日比谷公会堂において開催し、1970年10月には日本武道館における初めての全国大会の主管を務めた。
1976年2月、周辺各県の自立に伴って、関東地区連合会はその大きな役割を終えて発展的に解消された。代わって東京都独自の組織としての東京都連合会が発足し、1979年1月東京都連盟へと変更された。
東京都連合(連盟)となって以降も、少林寺拳法の普及のため精力的に活動を続け、1977年11月、日本武道館で開催された少林寺拳法創始30周年記念全国大会の主管、1979年8月には10支部合同少年部137人による本部研修の実施に続き、10月には子供大会を開催した。その後も1992年、2000年と全国大会の主管を務めている。
(「少林寺拳法50年史」より、一部加筆、修正)
1969年第一回関東大会
1968年開祖東京視察
1970年日本武道館初全国大会
2008年東京都大会