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教区長年頭挨拶

東京都教区長 中島 正樹

【写真】中島正樹教区長

 新年明けましておめでとうございます。
 本日はご多用の中、多くの指導者の方に新春法会にお集まりいただきました。まことにありがとうございます。また日頃より東京都教区の活動にご理解とご協力を賜り、この場を借りて、厚く御礼を申し上げます。今年一年の、皆様の益々のご健勝と金剛禅運動の充実が図れますよう願っております。
 さて、昨年は、ウクライナとロシアの軍事衝突など国際情勢の不安定化、元総理大臣が命を落とす事件、そしてコロナ禍の継続など、安全・安心が脅かされる一年でもありました。このような中、私達に何ができるのか、それが問われる年の始まりとなりました。
 先日、本山で行われました新春法会に参列をして、師家と管長の年頭挨拶を伺って参りました。そこでは、「新しい道」・「創始80周年の準備」という話題がありました。 光陰は矢の如しの言葉通りで、時間は止まりません。次なる節目が、続々と目の前に現れてくるのだと、襟を正し気持ちを新たにしたところです。私達の活動は、ここで改めて言うまでもありませんが、「人づくりによる国づくり」の活動です。この幸福運動の実践者として、そして布教者として、年頭にあたり、志を新たにすることが肝要です。
 そして、なぜ人づくりによる国づくりなのか、という問いを立てて、それに応えていく努力を惜しまないという決意をすること、今日ここに集まった仲間の皆様と、話をしたり近況を伝え合ったりして、「自分ひとりではない」、「共に行動しよう」という意欲を確かなものにすることで、本日のこの儀式行事が意義あるものにしていきましょう。
 今年一年の計を立てて、道院や所属の活動を通じて日常を充実させ、広く賛同者が増えることを願っております。
 2023年の教区活動は、従来の活動に加えて、特に広報の充実と専門研修会の充実を新たに加えてまいります。門信徒や賛同者の増加、道院活動の充実、布教と教化育成には各所属のホームページの設置が必要で教区が支援いたします。
 また、昨年までに都内10道院が参与道院長制度をとりました。この集団指導体制、そして道院の後継者育成を充実させるには、20代から40代の若手指導者の育成と設立10年未満の道院長・所属長の連携が不可欠で教区が専門研修会を開催して参ります。
 そして東京都グループでは、世界大会を主管として担います。「世界の平和と福祉に貢献せんことを期す」「理想郷建設に邁進する」という信念と、国で見るのはなく人で見るという私たちの姿勢を、世界大会の場で目に見える形で示すことが大事であると考えております。
 2030年はSDGs(持続可能な開発目標)の実現の年です。そして2045年はシンギュラリティ、人工知能と人間の能力の分界点を迎えると言われます。少林寺拳法創始80周年は2027年、100周年は2047年です。時代の節目にふさわしい、その時代の社会の要請に応えられる自信と勇気と行動力、そして慈悲心ある拳士を我々一同、力を合わせて、日々育み、鍛え、育ててまいりましょう。以上、新年にあたっての教区長の年頭挨拶と致します。

合掌